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大学生のアルバイトが講師をしている塾は非常に多く、その率直な理由は人件費節約のためでしょう。しかし、生徒との年齢が近い大学生には、専任のプロ講師にはないメリットもあります。

学生講師ならではのメリットとは?

中堅だけでなく大手の塾も学生アルバイトを大量採用しています。
特に個別指導をおこなっている塾は、すべてを専任講師として雇っていたのでは人件費が莫大になります。
したがって、塾側は経済的な理由から学生アルバイトを採用せざるを得ないというのが現実なのでしょう。
しかし、一般にはチャラいイメージがある学生にも、塾講師としては次のようなメリットもあるのです。

生徒との距離が近く親しみやすい
学生講師は生徒と年齢があまり離れていない。
これは大きなメリットです。
年齢が離れている講師だと、生徒も緊張してなかなか気軽に質問ができないということがよくあります。
一方、学生講師とならば趣味が合いやすく、最近の流行にも親しんでいるので、生徒との会話もスムーズにできることが多いのです。
学校の先生の言うことは聞けないけれど、塾の先生の言うことはよく聞く生徒は案外多いものです。
これは教え方の問題ではなく、普段からよく会話をしてお互い慣れ親しんでいるため、信頼関係が築かれていることによるものです。
塾講師の仕事をするにあたって、生徒との親しみは信頼関係を良好にする非常に有効な手段です。
最近の入試傾向や風習に対応しやすい
大学生と言えば、数年前までは生徒と同じ現役だったわけで、受けた教育内容も現在の高校生や小中学生ともほとんど変わっていないはずです。
そのため、生徒と同じ目線で現在の教育内容を見ることができます。
年齢の高い講師にありがちなことは、自分が学生だったころの風習やカリキュラムを得意げに話すことです。
「俺なんかの頃は、中学校で数列やってたぞ」と、高度な教育を受けたことを自慢したり、ひどいときは、
「宿題忘れたらビンタが当たり前だったんだよ」
などと、昔の間違った常識を正当化するケースもあります。
しかし、生徒からすれば「はあ~?だから何なの」というのが正直な感想です。
単なる懐古主義と思われても仕方がないでしょう。
やはり、勉強面においても生徒と同じような教育環境にあった学生のほうが、生徒と親しみやすく信頼関係が築きやすいメリットがあるのです。
体力があり健康的
専任講師は指導力・社会経験が豊富ですが、年齢が高くなってくると健康面で問題が出てくることもあるでしょう。
塾というのは担当講師が欠席すると、たとえ交代要員を配置しても、急に担当が変わったことで生徒に迷惑をかけてしまいます。
その点、若くて健康的な大学生は体調を崩しにくく、都合が良いわけです。

ただしデメリットもある

研修にコストが必要
お察しの通り、大学生はまだ社会人としての経験がない人がほとんどです。
そういう人たちには、コミュニケーション能力や敬語の使い方、お客様対応のしかたなど、仕事の基本スキルから教えなければなりません。
そのため、多くの塾は採用後に比較的長い研修期間を設けています。
学生バイトは採用と研修に高いコストをかける必要があるわけです。
塾講師を目指す学生側は、充実した研修制度を備えている塾を選ぶと、社会人スキルを効率よく上げることができます。
逆に、ほとんど研修期間を設けないでいきなり授業に突入させられるような塾 (講師不足の塾にありがち) は、自他共に不利益になる可能性が高く、要注意です。
急に辞められる
「若者は熱しやすく冷めやすい」という言葉が真実ならば、塾講師に大学生のアルバイトというのはかなり危険です。
仕事が辛くなってきたり、少し嫌なことがあると急に辞めてしまう可能性があるからです。
お金のためにやっている仕事でないなら、なおさら辞めやすいはずです。
塾の仕事はその性質上、1人の講師が辞めると、その講師が担当していた生徒全員が大きな影響を受けることになります。
担当講師が頻繁に変わるようだと、保護者からの印象も悪くなり、信頼度も下がりやすくなるでしょう。
塾講師のアルバイトをする側としては、契約社員ではないのですから、いつでも辞める権利があります。
また、あまりにも労働環境の悪い塾であれば、すぐに辞めるべきだと思います。
ただ、急な退職は何の罪もない生徒に迷惑をかけるということを道義上知っておいたほうがよいでしょう。

学生バイトであることを隠す塾はやめておく

結局のところ、塾講師は大学生のアルバイトと専任講師 (正社員) のどちらがよいのでしょうか。
双方にメリットとデメリットがありますから、最終的には親の判断でしょう。

最後に塾選びに関してアドバイスするならば、講師に学生アルバイトを採用していることを生徒や保護者に隠している塾はおすすめしません。
これは、これから塾でアルバイトをしようとなさっている学生さんにも、子どもを塾に入れようとされている保護者さんにも言えることです。
塾側としては、不要な心配をされないように、あえて学生バイトであることを言わないように「配慮」しているつもりなのかもしれません。
しかし、学生バイトであることは見た目でほぼ分かってしまうでしょうし、ネットで検索すれば分かることを内密にするのは、お客さんをからかう行為ではないでしょうか。
そういう塾に自分の子どもを入れたいとは思いませんし、講師として働くのも後ろめたいことです。
生徒と保護者に不必要な隠し事をしない塾を選びましょう。